「黄金期のジャンプすげぇ」 「復刻版」に期待の声

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   漫画誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)の50周年記念に「復刻版」が出ることが、ネット上で関心を集めている。ただ、ジャンプの現状については懸念の声も出ている。

   「SLAM DUNK」に「DRAGON BALL」「ダイの大冒険」「キャプテン翼」...。ジャンプ史上最大の653万部を記録した1995年新年3・4合併号には、こんな人気漫画がズラリと並ぶ。

  • 週刊少年ジャンプ(2017年6月26日発売号)
    週刊少年ジャンプ(2017年6月26日発売号)
  • 週刊少年ジャンプ(2017年6月26日発売号)

発行部数は、ピーク時の3分の1以下に

   集英社は2017年6月27日、この合併号と1968年の創刊号を合わせてパック販売すると発表した。7月15日の発売予定で、価格は税抜き833円。創刊号には、故・赤塚不二夫さんのギャグマンガ「大あばれアパッチ君」、永井豪さんの「ハレンチ学園」の読み切り版などが収録されている。

   また、8月12日には、「ジョジョの奇妙な冒険」の連載が始まった1987年新年1・2号と、「ONE PIECE」の連載が始まった1997年34号のパックが発売される。さらに、9月16日には、名ぜりふシリーズとして、「北斗の拳」ラオウの最期の言葉「わが生涯に一片の悔いなし!!」が載った1986年26号と、「DRAGON BALL」悟空の怒りの叫び「クリリンのことかーっ!!!!!」が登場した1991年21・22合併号のパックが発売される予定だ。

   人気漫画が載った記念号の復刻だけに、ツイッター上などでは、「黄金期のジャンプすげぇ」「やべぇ、めちゃくちゃ買いたい」などと期待する声が上がり、ほかの人気漫画の記念号も発売してほしいとの要望も寄せられている。

   一方、ジャンプは、長期にわたって部数が減り続けている。2017年に入って、3か月間の平均発行部数が200万部割れし、ピーク時の3分の1以下になってしまった。

「時代とともに変化するのは当たり前」

   こうした現状から、「過去の栄光にすがり付くのか」「最近のジャンプ読み応えがない」「昔のを毎週発売した方が売れそう」などと手厳しい声も書き込まれている。ジャンプは現在、税込み260円であることから、復刻版は少し高いのではないかとの指摘も出ていた。

   漫画評論家の伊藤剛・東京工芸大教授は6月29日、J-CASTニュースの取材に対し、50周年を迎えたジャンプについて次のような見方を示した。

「これだけ大きくなると、ジャンプという自律した1つのジャンルを作っていると言えます。『ONE PIECE』は、知っている読者だけで数百万人になりますので、その世界独自の表現になっているわけです。手塚治虫を起源とする、戦後ストーリーマンガ史観では、ジャンプの歴史はとらえられません。ジャンプが創刊された60年代後半、マンガというメディアは大きな変容を遂げています。その変化の大きさを踏まえて『ジャンプ史』が書かれる契機かもしれません」

   部数が低迷している現状については、「ジャンプも創刊したときは新しかったわけです。メディアが変化するのは当たり前で、これからは電子書籍といった形で再び変化の時期を迎えると考えています」と話している。

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