電子部品商社の黒田電気が2017年6月29日に大阪市内で株主総会を開き、旧村上ファンド関係者が関与する投資会社レノが提出した社外取締役を選任する株主提案を賛成多数で可決した。経営陣が反対する株主提案が可決されるのは異例。
レノによる株主提案で社外取締役の就任が決まったのは、通商産業省出身でIT企業の社長などを務めた安延申(やすのべ・しん)氏。レノは2017年3月期の決算で大幅な減収となったことから、立て直しには経営統合や株主還元の強化が必要だと主張していた。一方、経営陣は「特定の株主からの意向を強く受ける状態が継続する可能性」があるとして反対を表明していた。