バニラ・エアで車いす客のトラブル 乗降のあり方巡ってネットで論議に

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車いす利用を事前に連絡しなかった理由とは

   バニラ・エアの対応について、ツイッター上などでは、「障害者に対して配慮が足りない」「設備を揃えてないのは良くなかった」などと疑問や批判の声も相次いでいる。一方で、「『安全が確保されないから』のやむを得ない処置」「確認を怠った利用客の落ち度でしょ」といった意見も出されている。

   バニラ・エアの広報担当者は6月28日、J-CASTニュースの取材に対し、タラップでのトラブルについて、次のように説明した。

「車いすごと持ち上げれば、100キロぐらいあって不安定ですし、お客さまを抱きかかえても50キロぐらいあって転倒の危険があります。片足か両足が地面に着いた状態でないと、結果的にタラップはお使いできないことになります。しかし、足が不自由でも同行者の方が介助すると言われれば、受け入れざるをえないと思います」

   ただ、男性のような車いす利用者のために、座って運ぶ担架のアシストストレッチャーを14日から奄美空港に備えたことを明らかにした。ホームページ上では、ストレッチャーを利用するために事前確認が必要との記述に改めた。また、車いすの男性に対しては、「不快な思いをさせてしまった」として、16日に謝罪したことも明らかにした。

   男性から相談を受けた鹿児島県の障害福祉課では、取材に対し、障害者差別解消法の第5条で努力義務とされた合理的配慮が足りなかったとして、バニラ・エアに改善できないか打診したとしている。

   男性は、バニラ・エアに事前に連絡しなかったことを認めたうえで、こう取材に説明した。

「事前連絡をして多くの人が断られており、今回も、もし連絡していれば乗れなかったと思っています。乗るたびに連絡するのは、あまりにも手間と時間がかかり過ぎます。歩けないと乗れないというのはおかしいですし、連絡なしに乗れる社会にする必要もあると考えています」
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