安倍首相、獣医学部「どんどん新設」 これまでの「4原則」はどこへ?

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民進・野田幹事長「従来の説明とは全く異なる見解」

   安倍氏の発言はこれをひっくり返した形で、民進党の野田佳彦幹事長は6月26日の定例会見で、

「これまでの説明を根底からひっくり返す発言で、総理の焦りを強く感じる発言」
 「だいたい、(獣医師の需要動向を考慮するとしていた閣議決定の)『石破4原則』はどうなちゃったのかと思う。需給の問題など含めて丁寧な議論があったはず。それを『総理の意向で行政をねじ曲げたのではないか』という疑いが強まり、その批判が余りにも強いので、今度は従来の説明とは全く異なる見解を、思い付きでまた言っている」

などと批判した。

   これを受ける形で菅官房長官も反論しているが、その内容は少しずつ変化している。6月26日午前の会見では、特区基本会議の民間議員が

「一貫して1校などと限ることなく、広く門戸を開くべきとの立場」

だとして、

「そうした獣医医学部新設にあたっては、いわゆる4条件に照らして整合的かどうか 検討することになるだろう」

と、4条件は堅持するとの立場を表明。その上で次のように話し、定員割れのリスクには楽観的な見解を示した。

「具体的に手を挙げる学校があるか現時点では分からないが、現実的問題として、全国で45%近くの私立大学が定員割れしている。そういう中にあって、獣医科大学全体の倍率は15倍ある。こういうふうに承知しており、引き続き手を挙げる学校というのはあるのではないか」
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