藤井四段の対局室で「凄い目付き」 「次」の対戦者がじっと見ていた

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   デビュー戦以来、公式戦無敗の藤井聡太四段(14)が歴代単独1位となる29連勝を達成したその対局特別室の隅に、藤井四段を射抜くかのような鋭い眼光を発する人物がいた。それが、30連勝がかかる2017年7月2日に藤井四段と対戦する佐々木勇気五段(22)だ。

   プロが対局を観戦するのは禁止されてはいないが、極めて珍しい光景だという。佐々木五段は将棋の天才少年と呼ばれた過去があり、小学4年の時に「小学生将棋名人戦」で優勝し、4年生での史上初優勝の渡辺明竜王(33) 以来の快挙を成し遂げたが、17年4月にその渡辺竜王を破っている実力者だ。

  • イケメン棋士と評判の佐々木勇気五段(日本将棋連盟棋士データベースより)
    イケメン棋士と評判の佐々木勇気五段(日本将棋連盟棋士データベースより)
  • イケメン棋士と評判の佐々木勇気五段(日本将棋連盟棋士データベースより)

佐々木五段の記録は、藤井四段に塗り替えられた

   「凄い目付きじゃないですか!」「眼力が凄い!!」。6月27日放送の「羽鳥モーニングショー」(テレビ朝日系)で、コメンテーターは驚きの声を上げた。それは佐々木五段のことだ。実際に対局を観に行くプロはめったにいない。しかし、佐々木五段は藤井四段の対局室に出向き、射るような鋭い眼光を藤井四段に向けている。29連勝の時や24連勝した6月10日も対局室に来ていた。

   いったいどんな人物なのか。生まれはスイスのジュネーブ。2歳の頃はフランスに居て、埼玉県三郷市に引っ越した5歳ごろから将棋を学んだ。小学1年の頃には通っている将棋センターの大人たちも太刀打ちできない存在となり、小4でプロ将棋界のタイトルホルダー輩出場所とされる「小学生将棋名人戦」で優勝した。小4での優勝は、1994年の渡辺・現竜王以来。プロ棋士になったのは16歳で、これは史上6番目の年少記録だ。14年3月に五段に昇進した。藤井四段と因縁めいたものもあり、13歳8か月で三段に昇進したのは最年少三段記録だったが、記録は藤井四段の13歳2か月に塗り替えられた。16年5月に非公式での対戦があり、藤井四段を破っている。

   17年7月2日の2人の対局について、

「ニコ生で地味に面白い話したり、スキップしたりするちょっとかっこいい感じの人みたいな印象だけど、当然クッソ強いんだよな 。藤井戦応援するわ」
「俺は勇気も好きだぜ!若者らしくギラギラしたところが勝負師らしくてイイ!」
「勇気なら勝てる。がんばってくれ」

などと佐々木五段を応援する書き込みが掲示板に出ている。実は、ネット上で佐々木五段は結構人気が高い。

藤井四段が勝つ可能性は「53%」と一二三・九段

   というのも佐々木五段はイケメンで、服装のセンスがよく、話が面白いなどと一部でもてはやされているからだ。仮に佐々木五段が勝利したとすれば、その様子が大きく報じられるため知名度が上がり、世の女性は放って置かないはずだ、などと予想する人もいる。4月には渡辺竜王を破っていて、その勢いは止まらないと考えている人もいる。

   一方で、6月20日に引退したばかりの藤井四段のプロ初戦の対戦相手、加藤一二三・九段(77)は藤井四段の勢いが勝るとの考えだ。27日放送の「ノンストップ!」に出演した一二三・九段は、藤井四段が勝つ可能性は「53%」とした。

「プロの世界で3%はかなりの差の事を言います。新記録を達成し今のところ怖いものなしで、実力はさておき、絶好調の気分によって(戦うため)佐々木は苦しい」

と一二三・九段は説明している。

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