インスタ運営も対策に苦慮
同じようなスパム行為を行う業者は、他にも複数ある。またインスタに限った話ではないが、これらSNSの宣伝を通じて購入した製品をめぐっては、契約上のトラブルも懸念される。
北海道・東北地方の40代女性は、ある有名人のSNSのコメント欄を見て、「キャンペーン中で1箱5000円」だというサプリメントを購入した。しかし検索してみると、ネガティブな評判が多く、キャンセルすることに。ところが業者からは、「定期購入の契約だから、3カ月間は買ってもらう。どうしてもというなら、手数料は2000円だ」との回答があったという(国民生活センターに寄せられた相談事例より)。
国民生活センターによれば、ネット通販に関する相談件数は2016年度だけで6万8500件に及び、また通販以外も含めたSNS関連の相談は右肩上がりに増えている。
インスタグラムの運営にこうしたスパムへの対応について尋ねると、6月12日、メールを通じ回答があった。
「美容・健康製品に関する投稿に限らず、スパム投稿やコメントを行うアカウントを見つけた場合、アカウントをブロックしたり、コミュニティガイドラインに反するコンテンツを削除するなど迅速な対応を取っています」
インスタグラムでは2016年、利用者が指定したキーワードを含むコメントを自動的に非表示にする、あるいは投稿ごとにコメントの受け付けをストップするなどの機能を、相次いでリリースしている。必ずしも上記の美容スパムだけが対象ではないが、インスタグラム側もこれらの投稿に頭を悩ませていることがうかがえる。
J-CASTニュースの取材に対し、インスタグラムの担当者は、「今後もスパム投稿を含むあらゆる問題を解決するため、開発と改善を続けていきます」とコメントしている。