「J1のクラブより充実しているかもしれません」
いわきFCは「日本のフィジカルスタンダードを変える」という理念の通り、フィジカルトレーニングに力を入れる。前出広報担当者によると、選手は平日午後はアンダーアーマーの物流センターの社員として仕事をしており、サッカーに充てられるのは午前の2~3時間のみだが、管理は徹底されている。1週間はおおよそ、月曜がオフ、火~木曜はフィジカルトレーニング主体の練習でボールを使うのは30分ほど、金・土曜はサッカー主体の練習、日曜が試合。ドーム社の専門トレーナーが練習につくほか、アスリートのために考えられた食事が朝昼晩3食ドーム社から提供される。DNSのサプリメントも補食として取り入れている。
サッカー環境の整備レベルについて担当者は「もしかしたらJ1のクラブより充実しているかもしれません。ベンチマークとしてはオランダのAFCアヤックスがあげられます。人材育成や平均年齢、ホームタウンの人口規模もマッチし、模範になる部分が多いです」といい、チーム作りは世界基準だ。
「スポーツを通して社会を豊かにしたい思いで私たちはサッカーに取り組んでいます。目標は『いわき市を東北一の都市にする』こと。まちの中心にスタジアムができて、スポーツで人々が感動・興奮するようになっていかないと、日本ではスポーツの産業化も進みません」
目指すは天皇杯優勝かと尋ねると、「一戦一戦の勝ちよりも、やるべきサッカースタイルを貫いていきたい。優勝があるとすれば、その先についてくるものだと思います」と話していた。