夏に肌が荒れやすい都道府県は、1位新潟県、2位富山県、3位広島県...。気象条件が肌に与える影響をビッグデータから調べた研究を、日本気象協会と化粧品大手ポーラが2017年6月20日に発表した。
日本気象協会が「紫外線」「乾燥」「PM2・5などの大気汚染物質」のデータを、ポーラが2010~2013年に集めた全国47都道府県の女性の「肌」データを出し合い、コラボ(共同)研究をした結果だ。
汚染大気が滞留する地域と流入する地域がある
両者の発表資料によると、コラボ研究は今回で3回目。過去2回は「美肌予報」「毛穴熱風予報」などを行なった。今回は「肌荒大気」(はだあらしたいき)予報で、「肌荒大気」という言葉はポーラの造語だ。「大気」は大気汚染物質などをさし、今夏の気象現象がくすみ・シワなどの肌荒れに与える影響を都道府県ごとに予想した。
その結果、「肌荒大気」には気象や地形の違いにより、次の2つがあることがわかった。
(1)夏に留まるタイプの「滞留型肌荒大気」。近くに山地があり、人口が多く、工業地帯がある地域は、夏は風が弱いため、その地域で発生した大気汚染物質が滞留しやすく、肌荒れを引き起こしやすくなる。
(2)周辺から流れ込むタイプの「流入型肌荒大気」。周辺の人口が多く工業地帯がある地域で発生した大気汚染物質が、海風などに乗って運ばれてくるため、肌荒れを引き起こしやすくなる。
そして、今夏の「滞留型肌荒大気」で注意が必要なのは、新潟県・富山県・広島県・滋賀県・千葉県。「流入型肌荒大気」では、栃木県と茨城県が要注意だという。