スペインリーグ2部・CDテネリフェのMF柴崎岳が、チームの救世主に成長している。重要なプレーオフの一戦で決勝ゴールをあげ、現地紙は特集を組むなど大盛り上がりだ。
柴崎といえば、チーム加入直後は「不安障害の疑い」や「ホテルの部屋から一歩も出て来ない」などと現地での生活になじめそうもない報道が相次ぎ、練習への本格参加も出遅れていた。それが約4か月経ち、まるで別人のように活躍している。
プレーオフ決勝に駒を進めるゴール
1部昇格をかけた2017年6月18日のプレーオフ準決勝第2戦でリーグ4位のテネリフェは同5位のカディスCFと対戦。第1戦は0-1と後塵を拝したが、1点を取って合計1-1とし、リーグ上位のテネリフェが決勝に駒を進めた。
決勝ゴールを奪ったのは柴崎だった。前半34分、右サイドからのクロスを逆サイドで待ち構えていた柴崎が落ち着いてゴールに蹴り込んだ。値千金の1点にチームメートが次々駆け寄った。
「日本人プレーヤー柴崎が、昇格をかけた決勝戦へのドアを自らのゴールで開いた」。スペインメディア「MARCA」は19日、こんな見出しで柴崎の活躍を伝えた。ホセ・ルイス・マルティ監督は「カディスとの一戦では、気持ちを高ぶらせすぎてはならない。冷静さを保つことのできる選手を1人あげるとすれば、それは日本の柴崎岳だ」と述べていたといい、記事では「フィールドの中央でチームに平静を与え、できるだけボールポゼッションをあげようと、柴崎を先発でピッチに送り出したのだろう」としている。