あふれるカロリー過多食品が問題
研究報告によると、1990年~2015年の間に、肥満の増加に比例して、BMIの高さが関与した死亡者数は28.9%増加した。高BMI関与の死亡の70%は心血管系疾患。また心血管系死者の6割は肥満者だ。
調査によると、健康を損ねるリスクが高い肥満を導くのは運動不足ではなく食品であることを示す証拠が積み上げられたという。「食をめぐる環境や状況の変化が肥満者の増加を加速させているアクセルとみられる」
研究者らは、カロリー過多の食品が、販売手法の進化で いたるところで安価に入手できるようになり、地域に関係なく肥満があらゆるところで深刻化しているとみる。だが、対策の見当がつかず、各国はそれぞれ異なったアプローチをとっているため効果があがっていないのが現状と指摘する。
報告は、健康によくない食品の子ども向け広告の規制、学校給食の改善のほか、食品に対して健康への影響に応じて課税することなどを提案。また、健康に資する食品摂取を促すための補助金や、食品会社に健康的な食品の生産を検討させるためのサプライチェーンを通じた奨励金の導入を推奨している。