ゼロックスの会長らは退任
陽太郎氏の功績によって、ゼロックスはフイルムよりも先進的で、目立つ存在となった。写真フイルム需要が激減する中、存在感をますます高めていく。2001年にはフイルムが出資比率を75%に高め、ゼロックスを連結子会社化したが、口を出しにくい状態は変わらなかった。
その結果、一部の海外子会社が野放しの状態になった。責任をとる形で、ゼロックスの山本忠人会長や吉田晴彦副社長らは退任する。フイルムHDの古森重隆・会長兼最高経営責任者(CEO)がゼロックス会長に就任し、子会社の管理方法を根本的に見直す。
陽太郎氏は2009年にゼロックスの相談役最高顧問を退任し、2015年に82歳で亡くなった。存命なら、何を思ったのだろうか。