神奈川県鎌倉市内のJR横須賀線・鎌倉駅の東口改札で、ツバメの巣があるとして、改札機が一時的に閉鎖されており、ツイッター上でこの珍事が反響を呼んでいる。
改札機1台に白い布のようなものが被せられて乗客が通れないようになっており、その上に貼り紙がしてある。
「やさしく見守ってください」
貼り紙には、折り紙をイメージしたとみられる黒いツバメ2羽が描かれ、「つばめ子育て中」と赤字で書かれている。「やさしく見守ってください」とも訴えている。
ツイッター上では、閉鎖された改札機などの写真が2017年6月18日から次々に投稿され、大きな反響を呼んでいる。
その様子をツイートした鎌倉市在住の鉄道ファン男性の「コペハ鳥」さんは、改札機真上の天井部分にできたツバメの巣の様子を図で解説し、「鳥のフンが落ちて来ていたので、そこを通り抜け不可にするためみたいですね」と指摘した。
この男性は、JRの対応を好意的に評価し、
「折り紙の掲示に温かさを感じます」
「素敵な計らいですよねー」
とつぶやいていた。
改札付近で見たという親鳥の姿も写真で紹介しており、ほかの目撃者によると、巣の中にはヒナ2羽も見えたという。
ネット上の反応も、ほとんど好意的で、
「乗降者が多い駅なのに英断だわ」
「子育てに優しい駅ですねー」
「何だかほっとしました」
などと次々に書き込まれている。
1か月閉鎖の可能性
鳥獣保護管理法の第8条では、原則として、ツバメを殺傷したりその卵を損傷したりすることは禁じられている。
神奈川県に申請して妥当とみなされれば巣の撤去もできるが、JRでは、そうしたことはせずに改札機を閉鎖する判断をした。
JR東日本横浜支社の広報室は6月19日、J-CASTニュースの取材に対し、改札機については、ツバメの巣に配慮して、12日から閉鎖したことを明らかにした。17日には、貼り紙も出して、ツバメが子育て中であることに理解を求めた。19日夕現在も改札機が閉鎖されており、いつまで閉鎖するかは分からないという。
ツバメの子育ては、1か月ぐらいかかる場合もあるとされており、改札機はしばらく閉鎖されそうだ。