夫にキレる妻が急増、解決法は 男性脳・女性脳とホルモンの違い

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「根に持つ女」「すぐ忘れる男」覚える場所の差

   男女のすれ違いは「共感力」だけではない。「記憶力」も影響する。結婚して28年になる今井タカヤ・ミチヨさん夫婦の日常をカメラで追った。ミチヨさんが冷蔵庫の中を見て、突然キレた。中の物をバンバン床にぶちまけた。

ミチヨさん「家にある物をなぜこんなにたくさん買い込むんだよ~! ええ~、何とか言ってみなよ!」

   タカヤさんはオロオロして何も言えない。キレた理由についてミチヨさんは「ずっと我慢して今日まできた。この人、浪費癖があって私もだいぶ苦労したんです」と話した。かつて苦労した記憶が突然よみがえり、キレるのだ。「どうせこの人、覚えていないよ」と言いながら、ミチヨさんは具体例をいくつか話した。番組スタッフが「覚えていますか?」とタカヤさんに聞くと、「いや、全然」と首を振った。

   なぜ、嫌な記憶に大きなギャップがあるのか。米カリフォルニア大学の脳学者ラリー・ケイヒル教授は、ネガティブな経験が脳内にどのように記憶されるか研究を行っている。脳の奥深くにある扁桃体(へんとうたい)は怒りや悲しみなどの感情を生み出す中枢だ。そうした感情は記憶をつかさどる海馬に伝わり、つらかった怖かったといったネガティブな記憶として残る。この扁桃体と海馬のペアは左右の脳に1組ずつある。

   研究を重ねるうち、ケイヒル教授は驚きの発見をした。男性はネガティブな出来事を右脳のペアで、女性は左脳のペアで記憶することがわかったのだ。右脳は感覚的に認識するから、記憶は漠然としたイメージしか残らない。ところが、左脳は論理的に認識するから、記憶は些細なことまではっきりと残る。「女性は根に持つ」といわれるように、妻が夫の不始末をいつまでも覚えているのに対し、夫が覚えていないのは、「男は都合の悪いことは忘れる」わけではなく、記憶する場所の違いからきていたわけだ。

ゲストのモデル押切もえ「なるほど。私もそういう(嫌な記憶の)引き出しがありますね。いざという時、ぶちまけちゃいます(笑い)」

   それにしてもなぜ、嫌な出来事に対して女性はよく覚えているのに、男性は覚えていないだろうか。「それは、進化の歴史から理解することが大切です」と、中村教授が解説した。

中村教授「女性が、ネガティブなことを事細かに記憶するのは、敵から子どもと自分を守るためのリスク回避の要素があるのです。女性は体が弱いですし。一方、男性は狩りに出ていくわけですから、いちいち嫌なことを記憶していては、不安になって狩りになんか行けませんからね」
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