揚げてないものは関連なし
早死にリスクとの関連は揚げたジャガイモに限られており、揚げていないものとの関連は見いだせなかったという。また、全般的なジャガイモの摂取と死亡率との間に関連はみられなかった。このため、死亡率との関連では、揚げる油に含まれるトランス脂肪の関与の可能性などを指摘する意見もあるという。
今回の報告はデータを解析した結果であり、揚げたジャガイモの摂取が早死にリスクにどう影響しているのかについて確かな結論を得たものではない。研究者らは、この報告をステップに研究が深まることを期待しているとしている。
米国ではジャガイモは主食ともいえる存在。とくに油を使った加工品の消費は年を追って拡大しており、同国農務省によると、全体のジャガイモ消費に占める割合は1960年代に35%だったが、2000年代には64%にもなっている。
消費拡大につれて健康との関連について研究の対象となり、16年にも「1週間に4回以上摂取すると高血圧のリスクが高まる」ことを示す報告があった。
揚げたジャガイモをめぐる今回の論文では「研究で揚げたジャガイモ料理の高い頻度での摂取は、死亡率リスクを高める可能性につながることが示された。ジャガイモの摂取が死亡率を高めるのかどうかを確認するために、より多くのサンプルを集めた研究が待たれる」と述べている。