めん類が好みのようだが本人は...
藤井四段が、瀬川五段との対局中に出前を頼んだ昼食は、関西将棋会館からほど近いうどん・そば店「小雀弥(こがらや)」の「ぶっかけそばといなりの定食」だった。小雀弥は「お気に入り」のひとつのようで、店のウェブサイトには藤井四段からこれまで注文を受けた様子が「お知らせ」に掲載されていた。5月4日と12日にも出前しており、サイトには「胃袋をがっちり掴んだ(?)かもしれないのです」と書かれていた。
めん類を好んで食べているようだが、本人によると「特にこだわりはない」そうだ。
棋士がどんな「勝負飯」を選ぶかは、それぞれ違う。朝日新聞デジタルでは「名人が愛した食事とおやつ(将棋編)」と題した写真特集を掲載している。2014年4月8日~9日に行われた「第72期名人戦・順位戦七番勝負」の第1局で、森内俊之名人(当時)と羽生善治三冠がそれぞれ注文したメニューが興味深い。森内名人は、1日目の昼食に天丼、おやつにバナナとマンゴーのケーキを、一方の羽生三冠は順にピザマルゲリータ、ショートケーキを頼んだ。2日目は、森内名人が昼食に「勝負食」のチキンカレーを、羽生三冠は前日と同じピザを口にした。そしておやつは、2人ともフルーツの盛り合わせを選んだ。
第2局以降も、ソースカツ丼にラーメン、焼肉弁当、うなぎと2人そろって高カロリーな「ガッツリメニュー」が並ぶ。それだけ、体と脳がエネルギーを欲していることが分かる。なおこの勝負は、羽生三冠が4連勝で森内名人を破っている。
瀬川五段と夜遅くまで戦った藤井四段は、「中1日」で6月17日、現役東大生のアマチュア、藤岡隼太さん(19)と対戦する。これに勝てば、歴代最多の連勝記録まであと1勝となる。対局ともども、「勝負飯」にも注目が集まりそうだ。