巨人のノーヒットノーランで「侍ジャパン」小久保裕紀が脚光浴びた理由

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   巨人がセ・リーグ史上初の継投によるノーヒットノーランを達成した。ところが、投手でも現役選手でもない春のWBCで「侍ジャパン」監督を務めた小久保裕紀氏がなぜかインターネット上で注目を浴びている。

   この日、テレビの巨人戦中継で解説を務めた小久保氏は過去、ノーヒットノーランに彩られた「ノーノー男」だったのだ。

  • 小久保裕紀に脚光(画像は野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイトから)
    小久保裕紀に脚光(画像は野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイトから)
  • 小久保裕紀に脚光(画像は野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイトから)

「小久保裕紀、ノーヒットノーランマン説」

   巨人は2017年6月14日、東京ドームでソフトバンクと対戦。先発の山口俊投手は今季FAで加入するも故障で出遅れ、この日が今季初登板だった。けがの影響を感じさせない快投を見せ、6回102球8奪三振4与四死球で被安打ゼロ。7、8回を託されたマシソン投手と、クローザーのカミネロ投手も安打を許さず、巨人が3-0で勝利した。

   継投でのノーヒットノーランは06年4月15日の日本ハム以来の出来事で、プロ野球のペナントレース史上4度目(日本シリーズでは07年の第5戦で中日が継投完全試合を達成)。セ・リーグでは史上初の快挙だった。けがで苦しい時期が続いていた山口は試合後のインタビューで感極まり、涙を流した。

   達成したのが、球団史上最悪の13連敗をつい先日記録した巨人ということもあり、ツイッター上では「13連敗の偉業のあとの偉業。絶望と希望」などと注目されたが、同時にこんな言葉も流れた。

「小久保裕紀、ノーヒットノーランマン説」

引退試合の小久保「しかしオレも持ってるわ」

   小久保氏は2012年10月8日の現役引退試合で、オリックスの西勇輝投手にノーヒットノーランを達成されて0-3で敗北するというほろ苦い幕切れを経験している。その翌9日付の日刊スポーツによると、小久保氏は「しかしオレも持ってるわ。引退試合の日にありえんで。今まで1回も経験ないのに、ここであるか?」と笑うしかなかった。通算2057試合目で初めてノーヒットノーランに遭遇したという。

   引退後にも経験がある。14年11月15日の日米野球、MLBオールスターとの対戦で当時日本代表監督だった小久保氏は、日米野球史上初のノーヒットノーランを達成して今度は4-0で勝利を収めている。ちなみに、この試合は4人の継投だったが2番手にあの西勇輝が登板している。

   そして今回の巨人戦は、NHK BS1の試合中継で解説を務め、またもノーヒットノーランの場に居合わせた。引退試合を除く18年間の現役生活で1度も経験がなかった男が、この5年間で3度も生でノーヒットノーランを目撃することになった。それも今回の相手は、前身のダイエーを含めて小久保氏がプロ生活の大半を過ごし、あの引退試合を経験したソフトバンクだった。

 

   その境遇をめぐり、試合後のツイッター上ではこんな声が続出していた。

「そーいや今日の解説小久保か 小久保...ソフトバンク...ノーヒットノーラン...」
「ノーヒットノーランに縁があるわね小久保さん」
「ノーヒットノーランの神が憑いてんだってば小久保さんには」
「小久保がノーヒットノーランって言葉を口にする時少し苦笑してる気がするのは気のせいか」
「それにしても小久保は持ってるな」
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