一円、五円、十円、五十円、百円、五百円。よろしければ、財布から取り出して見比べてほしい。6種類の現行硬貨の中で、ほかにはあって、五円玉だけには「ない」要素がある。
答えは、「アラビア数字(算用数字)」だ。ほかの硬貨には額面がアラビア数字で刻印されている(漢数字も表面にある)のに対し、五円硬貨だけは表面に「五円」と漢字表記があるのみで、裏面にも記載がない。
ツイッターでの指摘きっかけに話題に
もちろん、それは今に始まった話ではないのだが、ツイッターで2017年6月10日、あるユーザーが、外国人客がレジで五円玉がいくらなのかがわからず、戸惑っていた――という目撃談を投稿、これが2万回近くリツイートされたことで、にわかに話題を呼んでいる。
「言われてみれば確かに」
「ほんとだ...漢数字表記は五円玉だけなのけ...」
「そっか五円玉だけ『5』って書いてないんだ」
といった驚きの反応に加え、
「あ、このせいで俺バスんなかで外国人からHow much?って五円玉見せられたのか」
「去年の三月、ヨドバシAKIBAのベンチでアジア系っぽい外国人の兄ちゃんから『これはいくらですか?』と五円玉を出されて訊ねられたわ」
と、投稿者と同じ体験をしたという声も少なからず上がる。確かに、漢字がわからない外国人観光客には、五円玉がいくらなのか判断する材料はない。中には、「変えたほうがいいねオリンピックまでに」などと、「改鋳」の必要性に言及するツイートも見られた。