セットそのものの汚染か、開封後に原因物質が入り込んだのか...
江戸川保健所の生活衛生課が取材に答えたところによると、わかめごはんセットは、1つに50人分が入っており、小岩高校では、9つあるクラスごとにセットを開封した。
クラスの代表を2、3人選び、ごはんとわかめをセットの袋の中で混ぜて、沸騰させたお湯を袋に注ぎ込んだ。その後、しゃもじを使って、わかめごはんを透明なパックに生徒分だけ小分けして入れた。開封してから生徒らが食べるまでは、30分ほどだった。
都の食品監視課では、取材に対してこう話す。
「ウエルシュ菌は、ちょうどいい温度が何時間も続かないと大量に繁殖したりしません。今回は、作り方キットの手順通りに作ったと聞いており、この調理方法のため菌が増えたと判断するのは難しいと思います」
都によると、ウエルシュ菌が食中毒を起こすには、多くの菌量が必要とされており、検査結果だけではこれが原因かも分からない。また、わかめごはんセットそのものが汚染されていたのか、あるいは、何らかの原因で開封後に食中毒の原因物質が入り込んだのか、なども不明のままだ。
食べて食中毒を起こした非常食について、ニュースのコメント欄などでは、「災害でこれ配ってたら最悪」「これでは非常食の意味がない」「何を信じていいのやら」などと不安の声が次々に書き込まれている。