映画「ハリー・ポッター」シリーズに登場する「魔法の呪文」を唱えてみたら、手元のスマートフォンが思いも寄らぬ「反応」を見せた――。そんな驚きの報告がツイッターにたびたび寄せられ、その度に「なにこれ!?」などと話題になっている。
実はこれ、グーグルが公式に提供している「ハリー・ポッター」とのコラボサービス。対応機種はAndroid(アンドロイド)OSを搭載したスマホやタブレットで、マイクに向かって特定の「呪文」を唱えることで端末が反応する仕組みだ。
「ルーモス」の呪文を唱えると...
このサービスは2016年11月、シリーズ最新作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』の公開にあわせて導入された。グーグルが開発した音声操作機能「OK Google」に、作中に登場する3つの呪文を対応させたのだ。
そのやり方はいたって簡単だ。まず、グーグルの音声検索ボタンを押すなどして、音声認識サービスを起動させる。続けて、「ハリー・ポッター」シリーズに登場する呪文をマイクに向かって唱えるだけだ。
作中で杖に明かりをともす「Lumos(ルーモス)」という呪文、これをスマホに向かって唱えると端末のライトが点灯する。ライトを消したい場合は、「Nox(ノックス)」(作中では杖の明かりを消す呪文)を唱えればオーケーだ。
そのほか、作中で相手を喋れなくさせる強力な呪文「Silencio(シレンシオ)」では、端末を「マナーモード」にすることができる。
実際に記者がAndroidスマホで試してみると、どの呪文も一度唱えただけでスムーズに認識された。端末側が呪文を認識するまでに1~2秒程度のラグが生じたが、「ルーモス」の魔法でライトが点灯した際は、思わず「おお~、すごい」とつぶやいてしまった。
「喫茶店でやってみたら...」
こうしたコラボサービスは16年11月の導入直後に一部のIT系ニュースサイトが報じていたが、まだ機能の存在に気が付いていない人も多いようだ。ツイッターやネット掲示板には17年に入っても、
「グーグルさんに『ルーモス!』って呟いたらいきなりスマホが光り出してビックリした」
「Googleで『ルーモス』検索したらLEDライトが点いてびっくり 消す呪文がわからずそれも検索して唱える羽目に」
「ルーモスって言ったらライトついた......」
といった驚きの報告が定期的に寄せられている。実際、ネット掲示板「2ちゃんねる」上には6月12日付けで、
「『OKグーグル、ルーモス!』でライトが付いて『ノックス!』で消えるぞ やってみろ」
と題したスレッドが立っており、そこには「初めて知った」「なにこれ!?すごーい」といった反応が殺到。なかには、
「喫茶店でやってみたらライトついたけどライト消す呪文がわからなくて焦った」
といった「体験談」も上がっていた。