「着床前診断」を巡り学会と医師が対立 流産リスクを下げるのか、命の選別なのか

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産婦人科医も効果は認めるが

   国外の状況を調べてみると、対応は国によって異なるが豪州や英国、フランスなどでは不妊治療時に限定しているものの着床前スクリーニングによる受精卵の選別を認めているようだ。

   日本でも不妊治療による体外受精に限定すれば、流産を予防する効果的な方法になるとの見方もある。ある産婦人科医は匿名で「着床前スクリーニングの効果は理解しているし、積極的に反対しなければいけないようなものではない」とJ-CASTヘルスケアの取材に答えた。

「ただし、なし崩し容認も危険です。検査方法にバラつきがあれば精度も異なってしまいますし、着床の有無を選択する両親への適切なカウンセリングや倫理的な説明ができない施設などでは、単なる産み分け検査になってしまう可能性も否定できません」

   この医師は学会と一部の医師の対立という構図を続けるのではなく、重要な当事者である不妊治療中の夫婦などを交えた検討の場を設けることが必要ではないかと指摘した。

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