ランナーに衝撃!走りすぎは脳卒中増 シニアは1日に2時間以上は控えて

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ウォーキングは何時間でもOKだが、ランは2時間超えると...

   調査期間中に2738人が脳卒中を発症した(出血性脳卒中1007人、脳梗塞1721人、不明10人)。そして、身体活動量や運動内容と脳卒中の発症を調べると、次のことがわかった。

   (1)脳卒中の種類に関係なく、1日あたり5~10メッツの身体活動を行なうと全脳卒中リスクが最大約30%減る。これはウォーキングなら2~4時間程度、ジョギングなら1~2時間程度だ。

   (2)また、脳卒中の種類による違いを調べると、脳梗塞では1日あたり5~10メッツの身体活動を行なうとリスクが最大約30%減り、それ以上運動量を増やしても同レベルの効果が持続した。つまり。ジョギングでいえば、走り過ぎても脳梗塞の発症リスクは低いままなのだ。

   (3)ところが、出血性脳卒中に限って発症リスクをみると、1日あたり5~10メッツの運動量を超えると、いったん減少した発症リスクが、運動量が多くなるにつれ徐々に高まっていった。

   (4)そこで、どの運動が出血性脳卒中のリスクを高めているのか、ジョギングとウォーキングを比較した。すると、ジョギングの身体活動量が1日あたり15メッツを超えると、発症リスクが逆に増加に転じた。15メッツとは階段を駆け上がるくらい強度のランニングを1時間続ける運動量。普通のランニングなら2~3時間以上だ。そして1日30メッツも走ると、発症リスクが約30%増に跳ね上がった(グラフ参照)。

   (5)一方、ウォーキングは、1日あたり15メッツを超えても発症リスクは約30%減のまま維持された。何と1日あたり40メッツを超えても約30%減のままだ。歩きすぎて健康を害することにはならないのだ(グラフ参照)。

   今回の結果について、研究班ではこうコメントしている。

「脳卒中の予防には1日あたりウォーキングなら2~4時間、ジョギングなら1~2時間程度の運動が一番いいことがわかりました。これを毎日続けるのは難しいかもしれませんが、ウォーキングではどれだけ歩く距離が増えてもリスクは低下したままです。しかし、ジョギングのような強めの運動は、このレベルを超えて過剰に行なうと、(日本人に多い)出血性脳卒中のリスクを高めてしまう可能性が明らかになりました。研究対象者の年齢が、50~79歳でしたので、それ以外の(若い)年齢の人に当てはまるかどうかは不明です」

   J-CASTヘルスケア記者もジョギング愛好者で、50代から走り始め、毎日2~3時間走った時期があった。面白いほどタイムが伸びるからだ。しかし、60代後半になった現在、毎日1時間もきつくなった。だが、60~70代になっても記録を追い続け、ハードに走る人は非常が多い。気持ちはわかるが、くれぐれも健康であってこその楽しいランニング。自分を過信せず、健康診断をしっかり受けて、走りすぎは控えよう。

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