ランナーに衝撃!走りすぎは脳卒中増 シニアは1日に2時間以上は控えて

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   ランニングがブームになり、各地のマラソン大会では参加者の募集開始と同時に定員をオーバー、走る大会がない「マラソン難民」が問題になっているほどだ。

   そんななか、健康のためによかれと思って走っているジョギング愛好者にショックな研究が発表された。ランニングをしすぎると脳卒中のリスクが増えるというのだ。

   ジョギングのしすぎは、以前から「膝の関節を痛める」「心臓への負担が増す」「活動量が増えることにより、細胞のサビである活性酸素が体内で増える」などの理由から、かえって健康によくないとして、ウォーキングの方を勧める専門家が多いのは確かだ。

  • 走りすぎはキケン。グラフは「出血性脳卒中のジョギングとウォーキングの発症リスク」(国立がん研究センターの発表資料より)
    走りすぎはキケン。グラフは「出血性脳卒中のジョギングとウォーキングの発症リスク」(国立がん研究センターの発表資料より)
  • 走りすぎはキケン。グラフは「出血性脳卒中のジョギングとウォーキングの発症リスク」(国立がん研究センターの発表資料より)

「走ると健康」は欧米人の研究、「脳出血が」多い日本人は...

   今回、研究をまとめたのは、国立がん研究センターを中心とする厚生労働省の研究班だ。国際心臓病専門誌「Stroke」(電子版)の2017年6月5日号に発表した。国立がん研究センターの発表資料によると、研究班は、長年にわたり健康データが記録されている、岩手県から沖縄県まで10の保健所管内に住む50~79歳の7万4913人について、身体活動量と脳卒中との関連を約9年間追跡調査した。

   身体活動量が多いと、肥満、高血圧、脂質異常、糖尿病を防ぐことができる。また、動脈硬化を予防することができるため、結果的に脳卒中を予防できることは多くの研究で報告されている。しかし、報告のほとんどは欧米人の研究で、生活習慣や遺伝的要素が異なる日本人などアジア人の研究はほとんどなかった。

   脳卒中には大きく分けて、血管が破れる「脳卒中」と「くも膜下出血」、そして血管が詰まる「脳梗塞」がある。研究班によると、日本人をはじめとするアジア人は、脳卒中とくも膜下出血の「出血性脳卒中」が多く、逆に欧米人は「脳梗塞」が多い。欧米ではジョギングはすればするほど健康になるという研究が多いが、それは血流が促進されることによって、血管が詰まる脳梗塞になりにくいという側面もあるからだが、「出血性脳卒中」が多い日本人はどうなのかという研究はほとんどなかった。そこで、日本人にはどの程度の身体活動(運動量と運動の種類)が、脳卒中を予防するのによいか調べた。

   身体活動量は「メッツ」で測った。これは1時間あたりの消費カロリーから、「安静時」の運動量を基準に「1.0(メッツ)」として、「犬の散歩」(3.0)、「庭仕事」(3.0)、「中程度ウォーキング」(4.5)、「エアロビクス」(7.0)、「山登り」(7.5)、「水泳平泳ぎ」(10.0)、「ボクシング」(12.0)、「高速のランニング」(15.0)などと評価するものだ。対象者から日頃の運動内容をアンケート調査していた。

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