GMを抜いて米自動車メーカーでは時価総額トップに
テスラは2016年、世界で7万6000台を売った。一方、トヨタ全体の世界販売台数は1000万台を超えているが、ミライの年間生産能力は計画ベースで3000台に過ぎない。
投資家はテスラを高く評価している。赤字体質は続いているものの株価は上昇傾向だ。2017年4月にはGMを抜き、米自動車メーカーでは時価総額トップになった。一方、トヨタの時価総額はテスラの3倍だが、株価は停滞している。将来への市場の期待感の差を示しているということだろう。
EVで出遅れたトヨタは2016年末、開発チームを発足させ、2020年までに量産体制を整える目標を掲げるなど、自前での巻き返しを図る考えだ。2016年末までには、残るテスラ株もすべて売却した。トヨタの協力相手だったテスラは、「脅威」になりつつある。豊田社長が語っていた「チャレンジ精神や意思決定のスピード、柔軟性」を学びとったのかが問われる戦いになりそうだ。