買収後、コストカットで3期ぶり営業黒字
11年ごろから業績不振に陥り、一時は「倒産危機」との声も聞かれたシャープは、鴻海による買収を経て戴正呉社長のもとで経営再建を本格化させている。
17年4月28日に発表した17年3月期連結決算では、物流の効率化や原材料調達の見直しなどのコスト削減策などによって、営業利益が624億円と3期ぶりの営業黒字となり、前期の1619億円の赤字から改善した。同決算での最終損益は248億円で3期連続の赤字となったが、前期の2559億円の赤字からは大幅に縮小している。また、5月に発表した18年3月期の連結業績予想では、営業利益は前期比44%増の900億円、最終損益は590億円と4期ぶりの黒字を見込んでいる。今後の業績によっては、「冬のボーナス」で「中の人」への支給額が増える可能性もありそうだ。