タレントの加藤紗里さん(26)が飼い猫をハンドバッグに入れて連れ歩く姿がバラエティー番組で放送され、インターネット上で「猫が可哀想」「一種の虐待でしょう」といった批判が相次いでいる。
はたして、こうした加藤さんのペットの扱いはどれほどの問題なのだろうか。J-CASTニュースが、東京都内の動物病院に勤める獣医の見解を聞くと......。
「(猫が)さみしそうだった」
2017年6月10日放送の「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)では、「芸能界CKK(遅刻)総選挙」と題した企画を放送した。AKB48グループ恒例の「選抜総選挙」を模したセットで、「遅刻常習犯」とされる芸能人16人が朝9時のフジテレビ集合に「どれだけ遅れるか」を順位付けするという趣向だ。
「遅刻常習犯」の一人にエントリーされた加藤さんは、1時間53分遅れの10時53分にスタジオへ到着。全16人のうち2番目に遅い到着となったことを司会者らから問われると、加藤さんは「マネジャーが起こしてくれなかったんで...」と不機嫌そうに話していた。
さらにこの日の加藤さんは、ペットの猫「シェリー」を連れて来ていた。こうしたシーンを見ていた視聴者が問題視したのは、スタジオに現れた加藤さんが、白い革製のハンドバッグに猫を直接入れていた点だ。
番組では、加藤さんが自宅を出発してからフジテレビに到着するまでの約20分間の様子を隠しカメラで撮影していた。そのVTRの中で加藤さんは、ペットの移動用ケージを使わずに、ハンドバッグに猫を直接入れたまま連れ歩いていた。加藤さんの飼い猫は、自宅からスタジオまで終始ハンドバッグに入っていたことになる。
司会のお笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史さん(46)から、「なんで猫を連れてきたの」と問われた加藤さんは、
「(猫が)さみしそうだったから...」
と説明していた。
「町中で脱走して道路に飛び出したら...」
加藤さんが今回の番組中に見せたペットの扱いをめぐって、ツイッターやネット掲示板では、
「あんな風に鞄に入れて猫を連れ歩くなんて一種の虐待でしょう」
「猫を物みたいにバッグ入れて外歩き回るのありえなさすぎ」
「猫が可哀想だわ。 ちゃんとキャリーバッグに入れてあげろ」
「愛玩道具としか思ってないんじゃねーの?」
といった怒りの声が殺到。さらには、ストレスに弱い猫を多くの人間が集まる撮影スタジオに連れてくる行為についても、「ネコの健康に良くない」との批判が出ていた。
一方、東京都内の動物病院に勤務する獣医は6月11日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「意外に思うかもしれませんが、猫は狭いところの方が落ち着く動物なんですよ。逆に、大きいケージで持ち歩く方がストレスになってしまいます。ですので、小さ目のバッグに入れて連れていくことはペットの健康的に見れば全く問題ありません」
と話していた。ただ、急な環境の変化に驚いた猫がバッグから逃げ出してしまう可能性は高いとして、「そういう意味では、あまりお勧めできる持ち歩き方ではありません」とも話していた。
実際、今回の「めちゃイケ」の終盤では猫がバッグから「脱走」し、番組スタッフが捕獲するという一幕も放送された。こうしたシーンを見ていた視聴者からは、ツイッターに、
「町中で脱走して道路に飛び出したらどうするんじゃ...」
と心配する声も上がっていた。