中国のシニアマネージャー 8割が「大きなストレス感じる」

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   米国の『フォーチューン』誌中国語版サイトに2017年5月22日、中国のシニアマネージャーが感じているストレスに関する調査報告が掲載された。

   それによると、79.1%のシニアマネージャーが「大きなストレスにさらされている」と感じており、2015年末の調査結果よりも1.5%増加し、再び過去最高を記録した。

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本社部門が集中する華北地区はストレス低い

   同誌の「中国全土のシニアマネージャーが感じているストレスの調査」はこれまで13回実施され、今回の調査は17年2月に始まり、最終的に1730件の有効なデータが回収された。シニアマネージャーは企業で部長以上の管理職などを含んでいる。

   日本とは調査方法などが違うので、単純な比較はできないが、ストレスケア・コムの最新の日本に関する調査では、2017年5月末現在、ストレスを感じている人は49%ぐらいだった。

   中国のシニアマネージャーといってもさまざまであり、彼らが感じているストレスも人によって異なる。性別から見ると、男性のシニアマネージャーでは80.2%で、女性のシニアマネージャーの70.7%を明らかに上回っている。

   中国のストレスについて地域別でみると、シニアマネージャーで大きなストレスを感じている者の占める割合が最も高かったのは経済発展が立ち遅れている北西地区で、91.3%に達した。わずかの差でその後を追うのが、近年めっきり発展速度を落とした華中地区で84.4%だった。中国で最もシニアマネージャーが「リラックス」しているのは本社部門が集中している華北地区で、彼らの内でストレスが大きいと感じている者は75.3%と、北西地区よりもずっと低い。

ストレスの原因に「空気が悪くなっている」も

   シニアマネージャーらがこれほどまでに大きなストレスを感じているのはなぜか?今年の調査結果によると、シニアマネージャーの51.9%は「経済を取り巻く環境が悪く、企業の発展にも影響が出ている」ことがストレスになっていると感じており、この経済環境が圧力のストレスの「トップ」として君臨し続けている。

   今年の調査結果では、「中国経済を楽観視している」シニアマネージャーが占める割合は40.8%で、去年よりも1.3%下落。中国経済の発展状況が「不透明」と答えた人は45%に上った。ただ、「本当に悲観的な見方を持っている」人は非常に少数で、わずか4.2%だった。

   ストレスの主な原因として、経済環境を僅差で追っているのは、「空気がますます悪くなっていること」で、シニアマネージャーの43.6%がそう回答しており、去年に比べて6.2%増加した。日本ではこのような原因によってストレスを感じることはないと思われる。さらにストレスの原因の第3位は「居住環境面と交通面における過密状態」で、31・2%だった。

対処法は日本と変わらず

   今年の調査結果が示しているとおり、ストレスは依然として生活面でシニアマネージャーに深刻な悪影響を及ぼしている。シニアマネージャーの61.8%が、「ストレスのせいで気持ちが消極的になっている」と感じており、回答としては最も多く、去年よりも2.2%上昇している。具体的に見ると、シニアマネージャーの15.5%が常に悲観的であり、「常に不愉快と感じる」と答えた者は11.6%で、「うつ的な傾向が見られる」という者も2.4%いた。

   同時に、ストレスは仕事にも大きな悪影響を及ぼしている。シニアマネージャーの72.5%が「ストレスにより仕事の能率が下がっている」と感じており、「ストレスが原因で仕事への興味を失った」と答えた者は45.1%に上った。

   ストレスに対して、彼らはどのように反撃に出ているのか?今年の調査結果によると、ストレスに対処するためにシニアマネージャーが用いる方法はこれまでとあまり変わっていない。日本でもおなじみの「読書」、「音楽鑑賞」、「運動」が典型的な三大方法だ。

   経済発展の速度が速いかわりに、ストレスも中国では日本などの国より強く感じているようだ。

(在北京ジャーナリスト 陳言)

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