入手が容易、コスト的にも効果
世界保健機構(WHO)によると、世界で5歳以下の子ども約1億5500万人が発育不全とされる。00~16年をみると、その数は減少しているが、同年齢の4人に1人はいまだそのレベルにとどまっているという。発育不全の主な原因は、小児性の感染症や疾患と合わせて栄養不足が指摘されており、その大多数は、低所得から中間所得の国々に集中。WHOなどの担当者らはその改善策に頭を痛めている。
エクアドルで調査にあたった研究者らは、子どもたちの成長を後押しするために食事に卵を採り入れることは容易でありコスト的にも効果があると述べる。
イアノッティー氏は「卵は食事に使いやすく入手も容易を思われる。子どもたちにとっては成長や発達ための格好の栄養源。世界の国々で発育不全解消に向け寄与する可能性を秘めている」と強調している。
イアノッティー氏らの研究報告について報じた英BBCの健康ニュースを扱うウェブサイトBBCヘルスは、卵の活用について同国栄養協会に助言を求めている。同協会は「子どもたちは多彩な食物を食事で摂るのが大切。必要とされるビタミンやミネラルを摂取することはもちろんだが、幅広く風味や歯ごたえを経験させるように」と述べ、卵と合わせ豆類や脂が多い魚、肉類、乳製品などを勧めている。