「がん死亡率」全国ワースト秋田県 塩分とり過ぎと喫煙習慣の改善急務

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中高生を対象にがんの予防授業を実施

   長年続く「がん死亡率ワースト」返上のため、行政ではあの手この手で対策を講じてきた。減塩については2016年3月31日、県ウェブサイトで「あなたの食塩摂取量を計算してみましょう」と呼びかけた。まずは自分を知るところから始めるというわけだ。リンク先のサイト上にある各種料理の写真から、自分が食べたものを選んで「計算する」をクリックすると、合計の食塩摂取量が表示される。秋田県では2022年までに成人の食塩摂取量を8.0グラムにする目標を掲げている。

   タバコに関しては、禁煙や受動喫煙対策を進めており、2016年3月30日に「秋田県受動喫煙防止対策ガイドライン」を策定、公表した。「全体で受動喫煙防止に取り組む機運を醸成することを目的」として、事業者や医療機関、県民に対して、積極的な取り組みを呼びかけている。

   例えば、全国健康保険協会秋田支部(協会けんぽ秋田支部)と共同で行う「受動喫煙防止宣言施設登録事業」では、県内の事業者に、顧客や従業員のために敷地内禁煙か建物内禁煙に取り組む「受動喫煙防止宣言施設」として宣言してもらう。2017年5月22日には、宣言した事業所や施設を県のサイトで公開した。

   幼いころからがんについての意識を高めるため、2013年に県が主体となってがんの予防授業を始めた。主に中高生を対象に、医師ががんの基礎知識を講義したり、がん経験者が自らの体験を語ったりした。2017年からは県教育委員会に移管したが、こうした取り組みは全国に先駆けているのではないかと、県がん対策室の担当者は話す。

   これらの啓発活動にもかかわらず、なかなか「全国ワースト」から抜け出せないのは、個人の生活習慣を変える難しさにある。長年続けてきた食事や喫煙は、そう簡単にやめられないのだろう。健康生活を送るための地道な取り組みを、粘り強く促していくしかなさそうだ。

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