唾液の量が少なく、「歯ぎしり」をする人がアブナイ
番組では、「虫歯がない」と自負する4人の男女に、虫歯があるかどうか、宮崎医師に診てもらった。4人とも中学校以来、歯科医にかかったことはないという「歯自慢」の面々。ところが、虫歯が1本もなかった人は1人だけ。残りの3人は「4本」「3本」「2本」という結果だった。
どういう人が「沈黙の虫歯」になりやすいのだろうか。宮崎医師は、4人の唾液の量を調べた。味のないガムを5分間噛んで測定。唾液量の基準値は7ミリリットルだが、虫歯のなかった人以外の3人は基準値以下だった。これは、口の中を洗い流す力が少ないことを示しているという。
ほかにどんな人が虫歯になりやすいか、宮崎医師は「沈黙の虫歯のセルフチェック方法」を紹介した。1つでも当てはまったら要注意だという。
(1)炭酸飲料や柑橘系の酸っぱい飲み物が好き(口の中が酸性になり、虫 歯菌が繁殖しやすくなる)
(2)歯茎が下がってきた気がする。
(3)冷たい食べ物や飲み物がしみることがある。
(4)10年前に治療した歯が多い。
また、虫歯になりやすい歯を作ってしまうか噛みしめパターンがあるという。次の3つだ。
(1)歯ぎしり:歯を左右にこするように噛み締めてしまう。主に睡眠時に 行われることが多い。
(2)食いしばり:歯を上下に「ギュー」と噛み締めることで、日中無意識 のうちに行なっている人が多い。
(3)タッピング:上下の歯をカチカチと?みあわせること。これも寝ている時に無意識に行なっていることが多い。
こうした噛み締めによって、歯がかけたり、象牙質があらわになったり、くさび状欠損になってしまうこともあるのだ。
最後に宮崎医師は、唾液の量を増やして虫歯になりにくい歯をつくるマッサージ方法を実演した。三大唾液腺と呼ばれる「耳下腺」「顎下腺」「舌下腺」を指や手のひらを使って刺激する。「耳下腺」は両耳の下のくぼんだ所。「顎下腺」は両あごの下の首のつけ根部分。「舌下腺」は舌の真下部分だ。それらの場所をゆっくりと押してマッサージすると、唾液がどんどん出るようになる。