週刊少年ジャンプについて、ある「ジンクス」が漫画ファンの間ではささやかれている。
「J(ジャンプ)史上No.1を目指す!!」――「J1」と引っ掛けたそんなコピーとともに、2017年6月5日発売の「週刊少年ジャンプ」に予告が掲載されたのは、横田卓馬さんの「シューダン!」だ。
「ジャンプ最大の鬼門」との評も
静岡を舞台に、少年・少女たちがサッカーに打ち込む「成長譚」になるといい、第1話が掲載される12日発売号では、表紙+巻頭カラーを飾る。そのプッシュには、編集部からの期待の厚さがうかがえる。
しかし、来週号からの掲載が告知されると同時に、漫画ファンの間にはこんな声が広がった。
「横田先生といえどもジャンプでサッカーはマズイですよ」
「ジャンプでサッカー漫画か...」
「すじピンの作者、描いてしまうのか......ジャンプ最大の鬼門とも呼ばれるサッカー漫画を......」
こんな声が上がるのは、「『キャプテン翼』以降のジャンプのサッカー漫画は当たらない」という不思議なジンクスがあるからだ。
ジャンプでサッカー漫画といえば、有名なのは高橋陽一さんの「キャプテン翼」だ。1981年のスタート以来、88年の本連載終了後も、現在に至るまで系列誌で続編が掲載される、日本のみならず世界的なサッカー漫画の金字塔であり、国内外の多くの一流プレーヤーが、少年時代愛読したことを公言している。
ところが90年代以降、世間でサッカーブームが巻き起こる中、ジャンプからはなかなか人気作が出ない。1994~97年には「キャプテン翼 ワールドユース編」が連載、また1998年~2002年の「ホイッスル!」はアニメ化されるなどスマッシュヒットしたものの、これ以後は「苦戦」が目立つ。