「斜位」はプリズムレンズの眼鏡で治せる
目を隠している時に眼球が上を向いているのが「上斜位」、内に向いているのが「内斜位」などの種類があり、外を向いている「外斜位」が最も多い。病気ではなく生まれつきのもので、若いうちは何の問題ない。しかし、「斜位」の人は目を真っ直ぐにするために、無意識のうちに目の筋肉を使っている。これが年齢とともに負担になり、体が衰えてくる40代になると、一気に目の疲れ、肩こり、頭痛、眉間のしわといった症状として現れるのだ。
井ノ原「自分が斜位かどうかは、どうするとわかりますか」
梶田医師「眼科で検査するとすぐわかります。自己診断では、次の傾向がある人は、斜位の可能性が高いです。『本やスマホを片方の目で読むと楽』『本や新聞の同じ行を何度も読んでしまう』『同じ模様のタイルが並んでいるとめまいがする』などです」
井ノ原「あるある、全部ありますよ。斜位を治す方法はありますか」
梶田医師「斜位の矯正にはプリズムレンズを使った眼鏡がお勧めです。プリズムレンズは、光の屈折を利用して見るものをずらして映し出します。そのズレは、その人の目に合わせて調節できます。斜位の人が普通の眼鏡をかけると、ズレた目を正面に向け続けるので目が疲れますが、プリズムレンズだと目の向きがズレたままでも対象を見られるので、目の負担が少ないのです。プリズムレンズは、普通のレンズに比べ、1枚あたり3000円ほど高くつきます」
次に登場したのは47歳のアサミさん。「ここ1年ほどの間に、急激な視力の衰えを感じた」という。小さい頃から目がよかったアサミさん、学生時代の視力検査ではいつも両目が2.0だった。しかし現在は、遠くの物も近くの物もよく見えない。番組スタッフが自宅で取材すると、「テレビなんて、ここまでいかないと見えません」と画面から10数センチにまで顔を近づけた。