海外経験が豊富な国際派
ところが今回、その小山田氏の不測の退任で、ワンパターン化したトップ人事の先行きは混沌としてきた。急きょ登板する三毛氏は小山田氏の同期で、慶応大卒とあって頭取就任はまさに想定外だからだ。他の大手行幹部は「三毛氏の次の頭取の行方も予想しづらくなった」と話す。
三毛氏は海外経験が豊富な国際派で、国内の企画部門が長い過去の頭取たちとは『毛色』が異なる。ただ、国内の収益が日銀のマイナス金利政策の影響で伸び悩む中、海外業務の重要性は増す一方だ。平野氏も、三毛氏を次期頭取に選んだ理由として海外子会社の経営の経験があることを挙げており、今の時代にふさわしいトップとも言えそうだ。
想定外で就任する次期頭取が行内に新風を吹き込み、硬直化したトップ人事のあり方が変わるきっかけとなるのか。三毛氏の手腕が注目される。