悲観的な見方が多い日本
中国経済の好調は何が主な推進力なのか?周小川氏はIMF声明で、「主に周期的なトレンドで、商品と原材料の価格が上昇し、世界経済が改善されたもので、中国も例外ではない」と言及した。
周氏はサプライサイド改革の役割も次のように認めている。「原材料価格の反発に加え、中国の過剰生産能力の解消は、さらに価格の上昇を激化させ、上流の原材料業界の業績にはさらに明らかな改善が見られる」。
もし周氏の判断が正確であれば、この復活は主に循環的要素が引き起こしているもので、成長周期が来ているのであれば、どんな業界でも、日本を含むどこの国でも、全て成長できることであり、みんなにとって大いに喜ばしいものである。ただ、それが「継続的なモデルチェンジ、グレードアップ」の効果であるかを証明することはできない。
一方、「中国経済、政策頼みの先の視界不良」(日本経済新聞、5月16日付け)など、日本では、中国経済が好調という見方は、ほとんど「絵空事派」であり、今後中国経済は下り坂をたどっていくとの見方が多い。
李首相の自信と楽観は、本心からのものなのか。2017年後半に開かれる中国共産党第19回代表大会(第19回党大会)を意識してのパフォーマンスなのではないかとの見方も根強い。
中国経済に対して悲観論になりがちな日本のほうが正解なのか。17年の秋には答えが出る。
(在北京ジャーナリスト 陳言)