唾液には強力な虫歯予防効果があった
研究チームの山田正明・富山大学助教と浅香有希子・歯科医師は発表資料の中でこう説明している。
「私たちは、長時間のメディア(特にゲーム)利用、睡眠不足、朝食欠食が子どもの唾液分泌の量を減らし、質を変化させていると考えています。唾液分泌の分泌は、交感神経と副交感神経の両方に調節されます。リラックスしている時は、副交感神経の活動が高くなり、唾液量が増えます。口の中がサラサラの唾液で満たされます」
「しかし、緊張している時は交感神経の活動が活発になり、唾液量が少なくなります。ネバネバの唾液が分泌され、口の中がカラカラになります。長くゲームを行なうと、興奮して交感神経が活発になります。睡眠不足や朝食欠食による空腹感も、ストレスを高めて交感神経を活動的にします」
「唾液には虫歯菌を殺したり、カルシウムを歯に定着させて保護したり、口の中を洗浄したり、たくさんの虫歯予防作用があります。この3つの生活習慣の乱れが唾液を減少させて虫歯を増やしていると考えられます」
そして、最後にこう呼びかけた。
「『歯を磨く』だけでなく、『しっかり寝る』『しっかり朝ご飯を食べる』といった望ましい生活習慣をつけることが虫歯予防に大切です」