畑違いゆえの苦労も
もちろん、苦労もある。食品や飲料などを仕入れようとしたものの、個人商店が減り、流通がスーパーやコンビニに集約された結果、「小口の一見さん」であるnu-STANDのような店に商品を卸してくれる業者がなかなか見つからなかった。
また、品ぞろえもまだまだ模索中だ。
「もっと面白くしていきたいんです。今はスタンダードな商品を集めていますが、新しいスタンダードになるような、地方のオルタナティブな商品を一緒に置いていきたい」
普段使いに即しつつ、新しい選択肢を合わせて提案する。日常の中で、自然な形でカルチャーを発信していく。立ち寄る場所としての「スタンド」と、「新しいスタンダード」を引っ掛けた店名には、そうした思いが込められた。
レコード会社がコンビニ、という話題性もあり、注目度は上々だ。この第1号店の成果次第ではさらなる展開拡大も視野に入れるが、まだまだ始まったばかり。「普通のものを、真面目に......」――個性派レコード会社の社長は、そう強調した。