コーヒー1日1杯で肝臓がんリスク20%減 225万人の情報を分析

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1日コーヒー5杯飲むべきと提案するものではないけれど

   IARCや、世界がん研究基金(WCRF)なども、コーヒーが肝臓がん予防の役割があるとする考えを支持しているほか、16年4月にも、欧州の複数のがん研究団体の公式学会誌「European Journal of Cancer(ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・キャンサー)」にもコーヒーとHCCとの関連についての論文が掲載された。

   ケネディ博士ら研究グループは、今回の研究がこれまで積み上げられてきたコーヒーと肝臓がんあるいはHCCとの関連を補強できたと考えている。「コーヒーには幅広い健康効果があると広く信じられており、わたしたちの研究では、肝臓がんのリスクに重要な効果を持つことが示された」とケネディ博士。

   論文によると、HCCは肝硬変を患った人たちがなるケースが多かったが、最近では、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の患者が転じることが増えているという。こうした変化などにより、IARCの推計では、NASH からHCCになる患者は世界で今後、1年間で50%の割合で増え、30年には肝臓がんの患者は120万人とみられている。

   ケネディ博士は「わたしたちの研究は、1日5杯コーヒー飲むべきと提案するものではない。カフェインの高い摂取による潜在的な害を調べる必要もある。妊娠中の女性は避けなければならない。そられのことをふまえても、わたしたちの発見は、世界でHCCが増えているとの報告や、予後がよいとはいえないことを考えれば意義ある進展だ」としている。

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