子犬は好奇心が旺盛で、人間の赤ちゃんに似ている
これはいったいどういうことなのだろうか。英BBCの取材に対し、マッチェボン教授はこう語っている。
「もともと人間が赤ちゃんに『赤ちゃん言葉』を話すのは、聞き手がうまく話すことができないからです。赤ちゃんの興味をひくように、高い調子で呼びかけ、言葉を学ぶことを促します。人間が犬に対して赤ちゃん言葉を使うのも、彼らが人間の言葉を話せないからです。彼らの注意をひきつけ、何とか人間の言葉を理解してほしいと思うのです。この点、人間の赤ちゃんに対する態度と似ています」
「子犬が、呼びかける高い調子に大きく反応したのは、好奇心が旺盛で、人間の赤ちゃんと同じように、この語りかけが有効であることを示しています。犬は何世紀にもわたって人間と交流するように人間に選ばれてきて、人間と遊びたい動物に進化してきたのかもしれません」
それでは、大人の犬はなぜ、呼びかける調子にも、普通のトーンにも無関心だったのだろうか。マッチェボン教授はこう説明する。
「もしかしたら、声の相手の姿が見せないことと、飼い主の声と違うために無反応だった可能性があります」
いずれにしろ、子犬をトレーニングする時は、「赤ちゃん言葉」で話すと効果がありそうだ。