バイエル薬品、カルテ不正閲覧に続き 医薬品の副作用12例を未報告

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   厚生労働省は2017年5月29日、バイエル薬品が製造・販売する抗凝固薬(血液の塊である血栓の生成を予防する薬)「イグザレルト錠」の副作用12例の報告遅延があったと同社から連絡を受けたことを明らかにした。

   厚労省は遅延した症例の報告と共に遅延した原因についても速やかに報告するよう同社に求めている。

  • バイエル薬品で続くイグザレルト問題(画像はバイエル薬品公式ウェブサイト)
    バイエル薬品で続くイグザレルト問題(画像はバイエル薬品公式ウェブサイト)
  • バイエル薬品で続くイグザレルト問題(画像はバイエル薬品公式ウェブサイト)

把握していたにもかかわらず未報告か

   バイエル薬品の発表によると、4月に発覚した「イグザレルト錠」発売前に同社社員が服薬調査アンケートに回答した患者のカルテを不正に閲覧していた件について、外部専門家を交え調査を行っていたところ、未報告の副作用症例があったことが判明した。

   具体的には、アンケートに「鼻血や皮下出血が起こりやすい」「胃腸の症状が起こる(痛い、熱い、むかむかするなど)」「湿疹など皮膚症状がでる」などの問いに対し選択肢から回答していたものや自由記載欄に回答された内容を把握し、一部に副作用が含まれていたにも関わらず医薬品医療機器等法で定められていた副作用の報告期限内に報告していなかった。

   同社は市販後の調査や報告および論文・学会報告をもとに安全性評価を行っており、今回報告した副作用症例について、「イグザレルト錠」の安全性に影響を及ぼすものではないと発表。今回の事態を真摯に受け止め、他に未報告の副作用症例がないか他の製品も含めた調査を実施し報告する予定であるとし、ウェブサイト上で「今後、このような副作用報告遅延が起きないよう原因の究明を行い、再発防止に取り組んでまいります」とコメントしている。

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