米国では11年間で13人が死亡
同学会の調査によると、ベッドガードは就寝時の転落を防ぐために、通常のベッドに装着する製品で、着脱が簡単にできる物、固定式の物、フェンス部分がメッシュ状の物、柵状の物など様々なタイプが市販されている。米国では2000~2010年の11年間で、ベッドガードによる幼児の事故が132件報告され、うち13件が死亡事故だ。そのうち3件は男児宅と同じく大人用ベッドにベッドガードを付け、幼児を寝かせていた。やはり何らかの原因でベッドガードが水平方向にずれ、すき間ができて幼児が落ち込んだ。
このため、米国の製品安全員会では、ベッドガードの使用を生後18か月(1歳半)から60か月(5歳)までと定めている。日本でも同様な事故があり、製品のリコールがあった。日本の業界団体の安全基準も米国にならっている。実際、男児がはさみこまれたベッドガードにも「生後18か月未満のお子様には絶対使用しないでください」という警告が貼り付けられていた。
このことから同学会は「傷害速報」の中でこう警告している。
「今回の事故では、保護者は製品の注意喚起に気づいていなかった。ベッドガードとマットレスの間にはさみこまれて窒息する事故を防ぐには、業界がもっと効果的な注意喚起の方法を検討したり、幼児も使用できると誤解を生むような宣伝方法を改めたり、18か月未満の子でも使える製品の開発が課題になる」
ともあれ、幼児にはベッドガードはアブナイことを知っておくべきだろう。