ベッドガードで幼児が窒息死寸前に 柵とマットレスのすき間に落ち込む

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   幼いわが子を寝かしつけるのに、ベッドガードを使う人は少なくないが、ベッドガードとマットレスのすき間に幼児がはさまり、窒息する事故が起こった。

   幸い一命はとりとめたが、日本小児科学会では「18か月未満の幼児にはベッドガードを使わないで!」と注意を呼びかけている。

  • 事故と同じベッドガードと、男児がベッドガードのすき間にはさまった状態を人形で再現(写真提供:日本小児科学会こどもの生活環境改善員会)
    事故と同じベッドガードと、男児がベッドガードのすき間にはさまった状態を人形で再現(写真提供:日本小児科学会こどもの生活環境改善員会)
  • 事故と同じベッドガードと、男児がベッドガードのすき間にはさまった状態を人形で再現(写真提供:日本小児科学会こどもの生活環境改善員会)
    事故と同じベッドガードと、男児がベッドガードのすき間にはさまった状態を人形で再現(写真提供:日本小児科学会こどもの生活環境改善員会)
  • 事故と同じベッドガードと、男児がベッドガードのすき間にはさまった状態を人形で再現(写真提供:日本小児科学会こどもの生活環境改善員会)
  • 事故と同じベッドガードと、男児がベッドガードのすき間にはさまった状態を人形で再現(写真提供:日本小児科学会こどもの生活環境改善員会)

ちょっと目を離したらベッドで顔を青紫色に

   2017年5月、日本小児科学会がウェブサイト「傷害速報」に掲載した。傷害速報とは、子どもが玩具を飲みこんで窒息死したり、自転車用ヘルメットのひもが首に引っかかり窒息死したりする事故などが起こるたびに、注意を喚起するため、事故の詳細な内容を報告するものだ。

   「傷害速報」の発表資料によると、事故が起こったのは2016年9月7日。生後6か月の男児が自宅寝室のベッドの中で、窒息死寸前の状態で発見された。男児宅では、大人用ベッドに市販のベッドガードをつけ、男児を寝かせていた。ベッドガードは、L字型の一辺をマットレスの下に差し込むタイプ。中央のメッシュ部は伸縮性があり、製品をマットレスに密着させても簡単にすき間ができる。事故が起こる前にも男児の腕が度々すき間にはまり込んでいたため、母親はタオルケットを丸めてメッシュ部に詰め込む工夫を行っていた。

   母親は男児と一緒に買い物から帰宅し、まず男児をベッドに寝かせ、その後車内の荷物を取りに戻った。男児は起きていて、母親の姿が見えなくなって泣き始める声が聞こえた。約2分後に母親が戻ると、ベッドガードが水平にずれ、マットレスとの間に10センチ弱のすき間ができ、すき間にうつぶせ状態の男児がはまり込んでいた(写真参照)。

   母親によると、男児の顔はマットレスとタオルケットに埋まり、息をしていないように見えた。あわてて母親が抱き上げると、男児はグッタリと目を閉じ、顔は青紫色になっていた。完全に呼吸停止していたかどうかは不明だ。母親は男児を激しく揺さぶりながら119番した。電話を切った時点で男児は呼吸を始めたが、反応が鈍く、泣かない状態が続いた。17分後に救急隊が到着した時には普段通りに泣き始めていた。病院に到着した時には意識ははっきりし、神経学的異常はなかったため、特に検査は行わず、経過観察を指示され帰宅した。

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