独医学誌で中国の不正論文107本! 過去最多の取り下げに

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また中国か、では済まない話

   中国の論文不正といえば、2016年5月には英科学誌ネイチャー系列の学術誌に掲載された、遺伝子を編集することでがんを治療することに成功したとする河北科学技術大学の研究者らの論文も話題になった。当初は画期的な治療法かと思われたが、その後誰もその手法を再現することができず11月には論文がねつ造だったとして取り下げられている。

   日本で化学分野の研究をしている台湾人研究者は「中国の研究事情は分からないですが」と苦笑しながらも、「人口が多く学術的にも今勢いがある分、研究者の功名心や焦りが不正という形で噴出してしまうのでは」と推測していた。

   中国の論文は不正だらけなのかと言いたくなるが、日本でも以前に聞いたことがあるような話だ。前述の日本人研究者も「研究者の倫理観が問われる問題」とし、国に関係なく注意しなければいけないことだと答えた。

「科学分野では根拠として論文や研究が重要ですが、その内容を歪める手法は多数あります。論文を判断できる知識がないまま『論文があるから信用できる』といった考え方をするのは危険です」
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