「監視員が道路交通規則を理解していなかった」
下関署の副署長は5月26日、J-CASTニュースの取材に対し、同署のパトカーに駐車違反のステッカーが貼ってあったのは事実と認めた。しかし、「駐車違反ではない」と説明し、監視員がステッカーを貼ったものの、警察官は切符を切っていないことを明らかにした。
その理由としては、山口県道路交通規則の第3条の3項で、駐車禁止の道路標識等による交通の規制の対象から除く車両として、「交通の取締り、犯罪の捜査、警備活動その他の警察活動に伴い停止を求められている車両」であることを挙げた。パトカーはこの日、「犯罪の捜査をしていた」と副署長は説明する。
一方、たとえパトカーであっても、駐停車が禁止されている交差点内や横断歩道から5メートル以内、歩道といった「法定駐車禁止場所」については、駐車できない。こうした場所は、人の生命に関わる出動に限り、赤色回転灯を点灯させれば駐車できる。ここ10年ほどでは、神奈川県警や京都府警、大分県警のパトカーが法定駐車禁止場所で切符を切られ、運転者の警察官が反則金を支払う事態になっている。
今回の写真では、パトカーの後方に交差点らしきものが見えるが、下関署では、交差点内などの法定駐車禁止場所ではないと取材に説明した。それにもかかわらず、なぜ監視員が駐車違反のステッカーを貼ったかについては、「道路交通規則の除外規定を理解していなかったのだと思います。監視員の方には、規則などについて勉強してほしいと伝えました」と言っている。