田代まさし「リハビリの1日」を「360度動画」で 薬物中毒を赤裸々に語る

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

「薬が勝っちゃうんですよ」と苦しい胸の内

   「大切なもの全部、失った」という田代さんが動画で訴えたかったこと、それは薬物の恐ろしさだ。誰もが「なぜ薬物をやめられないのか」と問うだろうが、それでも「薬が勝っちゃうんですよ。もう、どうしようもないの」と苦しい胸の内を明かす。

   一般社会に戻ったら「刑務所帰り」とレッテルを張られてしまう。仕事もない、周りから叩かれる、苦しくなってまた薬物に手を出してしまうだろうと、田代さんは正直に話す。薬物依存症から脱するために、今はDARCという「居場所」で同じ境遇の仲間と暮らし、話し合うことで勇気になるという。

   田代さんの動画に関して、ネット掲示板やツイッターの反応は必ずしも好意的ではない。それでも中には「これすごいな」「こういう世のため人のためになるVRはアリです」「孤独感から手を出す人、勧められて手を出す人、理由は人それぞれだな」といった感想を書き込む人もいた。

   田代さんは2度目の出所を果たした後の2015年以降、DARCスタッフとして働くかたわら、自身の薬物体験を告白した著書を出版、16年3月にはラップのメロディーにのせて薬物の恐ろしさを訴えた「リハビリマーシー」という曲をリリースし、独自の手法で「ストップ薬物」の活動を続けている。

1 2
姉妹サイト