格安旅行会社「てるみくらぶ」(東京・渋谷)が資金繰りの悪化で、一部利用客に航空券を発券できず、2017年3月27日に破産申請し、大きな社会問題となった。
そんな記憶に新しい騒動が、思いもよらぬ分野でふたたび注目を集めている。
「出費を穴埋めすべく今回限りの出演を...」
熱い視線が注がれているのは、アダルトビデオメーカー「マキシング」(東京・渋谷)が17年6月16日に発売するこんな作品だ。
『新人 三浦加鈴~て●みくらぶツアー参加者(Hカップ巨乳24歳)が海外から自力で帰ってきた! 貯金がなくなってしまったので帰国早々1本限りのAVデビュー! !』(原文ママ)
「てるみクラブ」をめぐっては、被害者約9万人の旅行代金のうち日本旅行業協会を通じた弁済率はわずか1%程度にとどまるなど、旅行者に大きな経済的被害を与えた。
ビデオのタイトルは、会社名が一部伏せ字になっているが、今回の騒動となった「てるみクラブ」を連想させる。三浦加鈴(かりん)さんもそんな被害者の一人という触れ込みだ。
ビデオのパッケージの説明によると、「て●みクラブ」の海外旅行ツアーに参加中、さきのトラブルに巻き込まれ、「突然のホテルキャンセル」「現金一括で支払ったツアー代の蒸発」「度重なる追加の渡航費用」...。その出費を穴埋めすべく今回限りの出演を決めたとしている。
商品説明文では、
「今回の体験をきっかけに今まで一度も考えた事がなかった将来、旅行好きの彼女は未来を見据えた末にAVデビューを選択する」
と、資金面以外での出演理由も明かしている。
「瞬発力やべぇな」
ただ、三浦さんが本当に「てるみクラブ」の被害者なのかどうかは、はっきりしない。J-CASTニュースは25日昼から複数回、マキシング社に(1)三浦さんがてるみクラブの被害者というのは事実か(2)制作スケジュール(3)三浦さんの今後の進路――などを問い合わせているが、広報担当者が不在として26日夕まで回答は無い。
それでも、事件から3か月足らずでのAV作品の発売という早さを受けて、ツイッターやネットの掲示板では、
「瞬発力やべぇな」
「この仕事の早さすご」
「AV業界のフットワークの良さは嫌いじゃない」
と、アダルト業界の対応の迅速さに感心する声が相次いでいる。