文書暴露の前文科次官にスキャンダル 「読売が特報」は偶然か

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   安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)に関連する「文書」をめぐり、文部科学省・前事務次官の前川喜平氏(62)が相次いでメディアのインタビューに応じたのに続いて記者会見し、文書が「本物」だとの見方を示した。

   この文書をめぐっては、菅義偉官房長官は当初、「怪文書みたいなもの」などと主張。文科省は2017年5月19日、「文書の存在は確認できなかった」とする調査結果を公表していた。前川氏は1月、文科省の違法な天下りに自ら関与していたとして処分を受け、引責辞任していた。菅氏は前川氏の辞任の経緯について、「責任者として自ら辞める意向をまったく示さず、地位に連綿としがみついていた」などと、これまでになく激しい表現で非難。数日前には前川氏が「出会い系バー」に通っていたという報道があったばかりだ。

  • 菅義偉官房長官は文部科学省・前事務次官の前川喜平氏を口を極めてののしった(2017年5月撮影)
    菅義偉官房長官は文部科学省・前事務次官の前川喜平氏を口を極めてののしった(2017年5月撮影)
  • 菅義偉官房長官は文部科学省・前事務次官の前川喜平氏を口を極めてののしった(2017年5月撮影)

「あるものをないと言ったり、知っていることを知らないと言ったり」

   文書は、特区を担当する内閣府が、手続きを渋る文科省に対して「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと早期の対応を求めたとする内容。朝日新聞が2017年5月17日付朝刊の1面トップ(東京本社最終版)で最初に報じたが、政府は一貫して信ぴょう性を否定してきた。

   だが、前川氏は5月25日までに週刊文春、朝日新聞、TBSのインタビューに相次いで応じ、文書は

「私が現職の時に受け取って私が保管していたものと同一のもの。これははっきりと申しあげられる」(TBS)

などとして「本物」だとの見方を示し、

「行政の筋がおかしいんだということは、ちゃんと説明する責任があるだろうし、あるものをないと言ったり、知っていることを知らないと言ったりというのは、もうこれ以上やるべきじゃない」(同)

などと訴えた。5月25日夕方に開いた会見でも同様の主張を展開した。

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