東京都墨田区のラーメン店「吉法師(きっぽうし)」の男性店主が体験した「ドラマのような出来事」が、インターネット上で「泣ける」「ほっこりした」などと反響を広げている。
多くのネットユーザーを感動させた出来事が起きたのは、2017年5月20日夜のこと。ラーメンを食べに来店した一人の若い女性が、退店時に一枚の「メモ」をテーブルに残していった。そのメモに書かれていた、「まさか」の内容とは――
「(ラーメン店を)開業して良かった」
「吉法師」の店主は20日深夜、店の公式ツイッターアカウントに一枚の画像を投稿した。それは、この日の夜に来店した女性が、店の紙ナプキンに残していったメモだ。そこには、かわいらしい丸文字で、次のような言葉が書かれていた。
「パパへ お久しぶりです。●●です。社会人になったので会いに来ました。元気そうで安心しました。お仕事の邪魔したらまずいと思ってこのような形にしました。すみません。ラーメン美味しかったです。また来ます。●●」(伏せ字は編集部、原文では実名)
店主のツイッターでの説明によれば、メモを残した女性は「12年振りに会う娘だった」というのだ。
思わぬ形で再会した娘は22歳。これまでの10年以上、店主は娘に連絡を取る手段がなかったという。そのため、店主は突然の再会に驚いた様子を見せつつも、
「とても嬉しい出来事でした」「(ラーメン店を)開業して良かった」
などと喜びを表すツイートを寄せている。
ただ一方で、あまりに急な再会だった故に、店主にはほんの少しの後悔もあるようだ。それは、来店した娘の顔を「よく見ていなかった」こと。店主はこうした後悔をツイッターで明かした上で、
「もう一度キチンと会いたいです」
とも呟いていた。