心臓機能の向上がマイナスを上回る効果に
対象者のうち63%がもっぱら自転車競技の愛好者で、ランニングや水泳はしていなかった。37%は自転車に乗らず、水泳やランニングなどを行なっていた。その結果、次のことがわかった。
(1)EDになるリスクや前立腺の症状は、自転車愛好者はランニング・水泳愛好者に比べ、(統計上)特に悪いとはいえなかった。ただし、使用するサドルの形に関係なく、会陰部に「しびれ」があると訴える人が多かった。
(2)週に何回セックスをするか、性行為による満足度などの「性の健康スコア」の平均を比べると、自転車愛好者の方がランニング・水泳愛好者よりも高かった。
自転車の方がランニングや水泳より「オトコの機能」にいいようだ。これはどういうわけか。学会の広報担当のケビン・マクバリー医師はこうコメントしている。
「自転車競技は、心臓血管機能を高めることに大いに貢献しています。それが会陰部や前立腺などに与えるマイナス面を上回る効果を上げているのでしょう。これは股間のしびれなどが、必ずしも性的機能に有害ではないことを示しています。安心して自転車に乗り続けていいのです」