水飲み込みは危険、下痢症あればプールだめ
CDCではプールでの感染を防ぐためにまず、水を飲みこまないように求めている。子どもを連れて行くときには保護者は十分に注意し、プール内やプールサイトで子どもに水をすくえるような玩具を与えないにすべきとしている。
保護者に対してはさらに、プールなどで過ごす際には子どもたちに1時間おきにトイレ休憩をとらせることや、おむつのチェックは必ずしかるべき場所で行い、プールに接する場所では決してしないよう求めている。
CDCがプールにクリプトスポリジウムが持ち込まれるのを懸念しているのは、プールで殺菌に使われる塩素がクリプトスポリジウムに効果がないため。「下痢症状がある人はプールで泳がないよう、子どもにその症状があるなら泳がせないよう」と注意している。
米国全体の状況は分かっていないが、16年夏、アリゾナ州は352人のクリプトスポリジウムによる発症者を確認。11~15年は最高で62人だったので、この年は急増だった。またオハイオ州では16年を通じて1940人の発症を確認したが、その前年までの4年間は最高で571人だった。
CDCでは患者数の増加が、実際に増加しているのか、クリプトスポリジウムが知られるようになったためか、あるいは、診断方法が向上したためなのかは不明としている。