お爺さんの「セクハラ」にショックの家族
これまで264人中126人(48%)が被害を受けていた。内訳(複数回答)は、「胸や尻を触る」(94人)、「卑猥な言動」(89人)、「性交渉の誘い」(23人)、「陰部の露出」(15人)だ。女性介護士の1人が言った。
女性介護士「お尻を触られたことを家族の方に言っても、『ええ~、お父さんが! そんなこと聞いたことがありません』とショックを受ける人が多いです。こちらも伝えられなくなり、表に出しにくくなります」
施設側でも表ざたにしたくないため、セクハラは長く続くという。
漆原さん「家族の理解があれば、対応の仕方があるのですが、家族もお爺さんの性の問題には触れたがらないため、問題が深刻化します。もっと社会全体が高齢者のセックスについてオープンに考える必要があると思います」
番組では最後に、高齢者の性をオープンにとらえるケースとして、米ニューヨーク市の老人ホームを取り上げた。ここでは入居者の恋愛を認め、施設内での性行為も許可し、性感染症予防のために避妊具を配っているという。番組ゲストの性科学者、宋美玄産婦人科医がこう語った。
宋さん「高齢者施設での恋愛は日本でもあっていいと思いますよ。相手が変われば、女性の側でもう一度セックスしたいという方が結構いるのです」