「三次喫煙」による健康被害の可能性も
また直接副流煙を吸い込んではいなくても、衣服や洗濯物などに煙などが付着して臭いやニコチンに悩まされるというパターンもマンションの受動喫煙でよく聞かれる訴えだ。さらに、近年では付着したニコチンが空気中のガス成分と反応し「ニトロソアミン」というより有害な物質となって放出されるという「三次喫煙」も問題視され始め、米国を始め海外では「thirdhand smoke hazards」として論文も多数発表されている。
強力な空気清浄器などを設置すれば、受動喫煙・三次喫煙対策になるのだろうか。WHOや米国暖房冷凍空調学会が発表した「環境たばこ煙における意見書」によると難しそうだ。タバコの煙には5300種類以上の化学物質が存在しおり、それら化合物を完全に除去することは困難とされ、「家庭における環境たばこ煙を最小限に抑えるために最適な方法」として同意見書は「室内における完全禁煙」を提言している。